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リハビリ職種なら絶対に抑えておきたい 足部の機能⑩【荷重下での足部背屈について②】

足部

2022.08.28

 

荷重下足部背屈動作は身体活動に於いて非常に重要な役割を果たしており、起立や歩行はもちろんの事、階段昇降やランニング、ADL動作からスポーツ動作まで非常に重要な役割を担っています。~前回コラムより抜粋~

 

・足関節背屈は足部の関節が協調しあいながら遂行されている。

・背屈可動域制限がある事で、近接する関節へのメカニカルストレスや、下肢全体のマルアライメントの原因になる。

 

 

 

上記がポイントでした。

 

今回は足部形状別(扁平足・ハイアーチ)足部背屈運動について解説します。

 

扁平足症例では足自体が柔らかいので背屈可動性自体は確保できているケースがほとんどです。

しかし背屈がうまくいっていたとしても、距骨下関節、ショパール関節の不安定性があると外返しが過剰に生じ、結果的にアーチが更に低下してしまうケースが存在します。

バネ靭帯の伸張によってショパール関節の安定性が低下し、ショパール関節が過度に外転するケースもあり、これらは横アーチ機能を破綻させ足趾機能不全に陥りやすく、外反母趾などのトラブルに見舞われやすい。

扁平足の場合は安定性と可動性の両立を目指した治療マネジメントが重要であると考えます。

 

一方でハイアーチ症例の場合は足自体が硬いので背屈制限が認められるケースが多く、

これらはショパール関節やリスフラン関節の可動性が乏しく適度なアーチの下降が生じずに、下腿の前傾運動にブレーキをかける形で背屈運動をストップさせてしまいます。結果、膝内反ストレスや足底腱膜、アキレス腱へのメカニカルストレスを増幅させてします。

ハイアーチの場合は後足部ばかりに目を向けるのではなく、中足部、前足部の可動性のチェックも荷重位背屈運動の評価に必要です。

 

 

 

今回も最後までお読みいただきありがとうございました。

 

理学療法士 芋川雄樹

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