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ボールジョイントの話

足部

2022.06.10

 

前回はシューズのフィッティングを高める3つの方法をお伝えしました。

 

 

 

シューズサイズが自分の足に合っているのか?

 

身体に対してシューズの機能は合っているのか?

 

どんなシューズを選んで良いかわからない。

 

 

 

 

など、シューズ選びに悩まされること多いですよね。

 

 

 

 

 

今回もシューズのフィッティングに関わる部分で、前足部のフィッティングで重要なポイントをお伝えしていきたいと思います。

 

 

 

 

 

 

 

ボールジョイント

 

 

 

みなさん耳にしたことはありますでしょうか?

 

文字だけだとハテナ?なる方も多いかと思います。

 

 

 

 

ボールジョイントはここ↓

 

 

ボールジョイントは屈曲点ともいい、足の付け根(MP関節)にあたるところで、歩行時蹴り出す時に折り曲がる部分です。

 

フィッティングの観点でいくと、シューズのボールジョイントとMP関節が一致していることが重要です。

 

 

サイズの大きいシューズを履いている方は、足がシューズの中で前滑りしやすい状態となり、胼胝(たこ)や鶏眼(うおの目)ができやすくなります。

 

 

また、シューズの中での足の収まりが悪いと結果的に前足で踏ん張るようになり、外反母趾や内反小趾といった前足部の変形を助長してしまうことがあります。

 

 

シューズの機能面としては、ボールジョイントの位置が一致していないことで、蹴り出しをうまく誘発することができず、歩行時の推進力を得られなくなるため、シューズ本来の機能を活かせなくなります。

 

 

 

歩行時の推進力が得られなくなるとどうなるか?

 

端的に述べると、歩幅が狭くなり、歩行速度が低下します。

 

歩行速度が低下すると、姿勢を保つために必要な下肢や体幹筋への刺激が低下していき、次第に猫背や反り腰のように姿勢が崩れていきます。

さらに、下肢や体幹の筋力低下が生じてバランス機能が低下するとすり足で歩くようになり、躓きやすくなり、転びやすくなってしまいます。

 

 

と、このような悪循環にはまらないためにも、歩くためには前足へ適切に荷重できることがかなり重要になります。

 

なので、果たして今履いているシューズが合っているか?チェックしておきたいですね。

 

 

 

 

では、どのようにチェックすれば良いのか?

 

 

簡単な方法があります。

足をインソールの上においてください。

インソールの一番幅の広い部分がボールジョイント(屈曲点)にあたるので、そことMP関節の位置が一致しているか。

 

 

足趾の長さや形状は個人差があるため、一概に屈曲点だけを指標にするわけではありませんが、

サイズに関しては、つま先幅は手の人差し指一本分の幅が確保できていると良いでしょう。

 

 

明らかな位置のズレがある場合は、シューズのサイズが合っていないため、長期的に履き続けると上記に挙げたような足のトラブルを招く可能性がありますので、シューズ選びの一つの指標にしてみてください。

 

 

 

理学療法士 井上雄太

 

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