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«リライト»リハビリ職種なら絶対に抑えておきたい!【各関節の構造2~距骨下関節】

足部

2021.08.25

以前掲載し反響の大きかった記事を一部加筆修正して掲載します。

距骨下関節

 

距骨下関節は複数の関節面を有する平面関節であり、荷重下では回旋軸運動以外での可動性が少ないのが特徴です。
距腿関節と距骨下関節は靱帯を共用しており複合体として機能しています。
筋は関節を跨いで付着しますが、靭帯は距骨に直接付着するため捻挫等で靭帯を損傷すると距骨アライメントが偏移し、関節面の不一致から関節可動域の制限や関節運動に変化が生じる可能性があります。

 

 

距骨下関節は,機能的に足部と下腿の連結部であり、下肢の上行性運動連鎖を理解するうえでも重要な関節です。
距骨下関節では踵骨が内外側方向に傾斜する動きと,距骨と下腿が回旋・内外側方向へ傾斜する動きが生じます。

踵骨の外反に伴い距骨が内下方へ、内反に伴い外上方へ動く訳ですが、

 

この運動は,距骨下関節の回内が下腿の内旋、回外が下腿の外旋を表す動きともいえ,距腿関節と距骨下関節が常に連動して動く二重関節機構を有している事が言えます。

 

 

更に距骨下関節の肢位によってショパール関節を構成する関節面の位置関係も変化し、関節面軸の変化はショパール関節の可動性と固定性に影響を与えます。

 

ショパール関節についての記事はこちら

 

踵骨関節面と距骨関節面が

交差すれば可動性が減少=距骨下関節回外=足部剛性↑↑
平行ならば可動性が増加=距骨下関節回内=足部可動性↑↑

 

 

 

回内外の切り替えが重要であることは言うまでもありませんが足部機能の低下がその切り替えを困難にし、足部の慢性的なトラブルの原因になりえます。
また上行性運動連鎖の基点になる関節であるため、足部に限らず代償で生じた異常運動が障害の原因となるケースがあり注意が必要です。

可動範囲は小さな関節ですが、足部から上行性運動連鎖の起点関節として、更には足部機能の良し悪しを左右する距骨下関節は非常に重要な役割を担っています。

 

 

理学療法士 芋川雄樹

参考文献
松尾善美 2017 臨床実践足部足関節の理学療法 文光堂
福本貴彦 2016 足関節のバイオメカニクス Jpn J Rehabil Med Vol. 53 No. 10

 


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