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≪リライト≫ リハビリ職種なら絶対に抑えておきたい!【各関節の構造3】

足部

2021.03.01

以前投稿した内容を一部加筆修正して掲載します。

 

ショパール関節

 

ショパール関節は「横足根関節」とも呼ばれ、「距舟関節」と「踵立方関節」から構成され、長軸と斜軸の二種類の運動軸を有しています。二軸を有することで、3平面での運動を可能にしています。

 

 

距骨下関節の肢位に影響を受け、中足部の柔軟性や剛性に関与します。

距骨下関節が回外位=ショパール関節も回外位(内がえし)(足部の剛性アップ)
距骨下関節が回内位=ショパール関節も回内位(外がえし)(足部の柔軟性アップ)

 

 

 

 

これは、距舟関節軸と踵立方関節軸の位置関係によって変化します。

距骨下関節回外位では、それぞれの関節軸は交差した位置関係になるため足部の剛性は高まります。

 

反対に、距骨下関節回内位では、それぞれの関節軸は平行な位置関係になるため足部の柔軟性は高まります。

 

距骨下関節とショパール関節はセットで機能し、足部の剛性と柔軟性のコントロールを担っている。

 

以上がショパール関節の基礎知識でした。

 

 

動作の中でショパール関節が担う、重要な機能は【内側縦アーチの適度な下降の補助】です。
正常な荷重位での足関節背屈動作(下腿前傾)には適度な内側縦アーチの下降が必須であり、アーチの下降が制限されることで衝撃吸収作用が機能せず、足部周囲へのストレスを増大させる原因となり得ます。

 

荷重時の背屈運動と内側縦アーチの下降時、通常距骨下関節は回内位にありますが、回内が制限された状態では、足部の回内(外がえし)は主にショパール関節回内の過可動による代償に依存する事になります。

 

 

足関節背屈可動性が少ない症例では歩行時に足部を外転させ背屈可動域を確保する代償に臨床の現場でよく遭遇しますが、これらは立脚中期にかけて、過度にショパール関節を回内させるため、静的な支持機構である底側踵舟靭帯(バネ靭帯)に過度な伸張ストレスを加えます。

 

 

距骨の可動性をショパール関節で補う事になり、これは内側縦アーチの扁平化を助長させる一因となる事が多く、様々な足のトラブルを引き起こします。

 

距骨下関節とショパール関節はセットで機能するため相互作用を考慮した介入が必要です。

 

 

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理学療法士 芋川雄樹
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