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リハビリ職種なら絶対に抑えておきたい足部機能11【足部の相対的回内位】

足部

2022.10.21

 

足部の相対的回内位について


 

 

突然ですが、こんなアライメントの患者さん、たくさんいらっしゃいますね。皆さんもよく遭遇すると思います。

高齢者からアスリート、様々な対象なかでインソール処方のあった患者さんに多く見られる代表的なアライメントの1つです。

 

膝関節内反ー足部回内

傷病名で言えば変形性膝関節症、シンスプリント、有痛性外脛骨、反復捻挫などなど。

 

回内が先か、内反が先かそれは人それぞれですが、

下腿が外側に傾斜することで固定された足部は相対的に回内している状態。高齢者やサッカー競技者に多く見られます。

 

 

「外側ウェッヂをつけてください」こんな指示が出ることが多いのですが、果たして本当に外側ウェッヂでいいのでしょうか。。。

 

 

いや、ダメでしょう。足部は回内しているのだから外側ウェッヂをつければ更に回内を誘導し、マルアライメントを進行させてしまいます。

 

ではどう考えるか。

回内している足部に対し、回外の誘導をかける?

これもちょっと違う。

脛腓骨は内湾し、下腿が外側に傾斜しているため、回外の誘導をかければ下腿の外方傾斜を更に助長します。

 

これらの状況に対し、行う対処は【回内をブロックする】という考え方です。

 

立脚初期終了から中期にかけて足部は回内をしてくるのが正常ですが、上記アライメントの対象の多くは、中期〜足底全接地にかけての回内の制動が上手くいかず、代償的に下腿が外方傾斜することで膝の外側スラストや、下腿の内湾ストレスを強めて、症状を発生させている方が大多数です。

 

回内を制動する。

ベーシックセミナーではカウンターを用いて関節運動を誘導する〜云々の説明に時間を割きますが、PADの配置次第では関節運動を制動することも可能です。

 

 

PAD評価のヒントになれば幸いです。

それでは今日はこの辺で。

 

理学療法士 芋川雄樹

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