Columnマイソール協会コラム
靴へのマイソールフィッティング
今回は靴へのマイソールフィッティングのお話です。
mysole®は、動作評価とパッド貼付に最大の注力を払って実施されるべきなのですが、せっかくの正しいアプローチが台無しになってしまうことがあります。
それは、靴との相性です。
つまりは靴に対して正しい認識をして、mysole®が綺麗に収まるかがとても重要なのです。
これは、サイズが合えばよいという単純な思考では、失敗する可能性があります。
この内容については、とても重要なのにも関わらずセミナーのカリキュラムに入っていないため、知識の共有化を図る必要があります。
以下に私が実際にチェックしている項目を記します。
①靴のサイズ
※少し小さめにする。特異な形状の靴の場合は必ずトレースを取る
→インソールの方が大きすぎると生地がしわになり、足底への圧力が上がると疼痛が生じることもある
②インソールの厚み
※元のインソールとできる限り合わせる。中芯の厚み変更を利用する
→分厚くして、サイズがきつくなると余計に痛くなる可能性あり
➂ベースは悩んだらスリムに
※靴の幅を広げてしまうようなベースサイズは×
④パッドはなるべく小さく
※足底への刺激を明確にする
→パッドは大きくすればよいという感覚はあまり好ましくない
全て重要な項目ですが、最近では➂のベースをスリムにすることを心掛けています。
これは、靴への挿入をスムーズに行えることに加えて、余分な内側アーチサポートをなくすことができます。
特に内側アーチサポートをすれば良いという考え方は、私が最も注意すべき点であり、むしろ誤った考え方であると考えています。
次回は、これらの項目を詳細に解説いたします。
理学療法士 山口剛司