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正しい靴の合わせ方って?

その他

2022.07.01

 

【履物の文化】

日本で庶民が靴を履くようになったのは戦後75年ほど、西洋では産業革命以降で270年ほどです。靴文化が浸透し、成熟している西洋とは実に200年もの差があります。

日本では元々、下駄や雪駄や草履など鼻緒で引っ掛ける着脱性の高いものを履いていました。それは日本の生活は西洋と違い、屋内では履物を脱ぐ生活をしておりますので着脱性の高さが重視されてしまうのは仕方のないことなのかもしれません。

さらに不思議なことに今現在も尚、下駄や草履には左右の区別が無く鼻緒が中央に位置しているものが殆どです。これは長持ちさせるために時々左右を入れ替えて履き、踵部分の片減りを防ぐ工夫の名残りであると考えられています。

この様な事柄からも日本人が身体の事を二の次にしていたことが想像できますね。これで到底は正しい靴の選び方がどういうものであるのかが伝わっていくはずもないですよね。

それではポイント毎にご紹介したいと思います。

 

 

選び方の基本

Poin1】踵

靴をフィッティングする時に基準となるのが踵の位置です。踵がパカパカと浮き上がり脱げてしまう靴は不安定になりますので避けましょう。踵に芯材が入ったものがお勧めで、適度な硬さがあり、踵周りになるべく隙間が少ないものを選びましょう。

 

Point2】つま先のクリアランス

捨て寸と呼ばれる必要なつま先との余白です。25㎝以下の足長で0.81.0㎝、26㎝以上になると1.01.5㎝の余裕がある靴が適正とされております。必要以上に余裕のある靴は足趾の変形の原因となりうるので避けましょう。靴の長さはメーカー毎に異なります。表記サイズと靴の実寸が異なることもあります。購入の際には中敷きを取り外し、実際に自分の足を置いてサイズを確認するのが安全です。

 

※靴のつま先形状が鋭角になる程、捨て寸は長くなります。

 

Point3】足幅

ほとんどの人が適正な足幅よりも大きい靴を選んで履いています。母趾と小趾のMTP関節外縁が靴に触れていないサイズだと、逆に胼胝や靴擦れの原因となります。

 

point4】趾型

趾型は大きくわけて3つのタイプに分類されます。日本人の7割を占めるとされている母趾が一番長いエジプト型、2割位とされている示趾が一番長いギリシャ型、そして1割以下とされている母・示・中趾の長さがほぼ揃っているローマ型です。デザイン性で選ぶのではなく、それらに合った靴の形状を選ぶことが大切です

 

趾型と一致させやすい靴の形状

 

 

エジプト型       ギリシャ型       ローマ型

 

 

オブリーク       ポインテッド      スクエア

 

【最後に】

インソールは靴の一部でありフィッティングに大きな影響を与えます。元々、入っているインソールと形状や厚みが異なると窮屈感や不快感を与えかねません。mysole®はオブリーク形状で設計されており、つま先部分で約5㎜、踵のフレーム材とパッドある部分では約9㎜の厚みがあります。競技用シューズは特殊なつま先形状で、インソールが薄く設計されていているケースが多く見られます。靴の外観が細く見えたり、変わった形状に見えた場合には元々入っているインソールを外し、サイズゲージかmysole®のサンプルを重ねて大きく異なるようであればトレースを取って下さい。また中芯は厚さを13㎜間で選択可能ですのでご利用下さい。たった1㎜の誤差であっても使用感に大きな変化を与えてしまうのが履物です。これからも履き方をしっかりと指導し、適合させることを心掛けていきたいと思っております。

 


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