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足部の患側、健側の捉え方

足部

2022.03.18

足部の患側、健側についての再考

 

これまでに足部の評価について述べてきましたが、実際臨床において足部または膝など下肢全体へのアプローチの一環として、インソールでの対応があります。

 

これは、足部からの運動連鎖を用いたアプローチですが、動作学的には片側でのアライメントコントロールのみでなく、反対側つまり目的としている患側とは逆の下肢へのアプローチも考慮すると良いでしょう。

 

例えば医療機関で整形外科医師は、疼痛を訴える側つまりは患側といわれる下肢のみのインソールの指示がしばしば出されることがあります。

 

機能的な観点においては、片方のアライメントのみを整えることで効果を認めることはもちろんありますが、健側の影響をほぼ無視した状態であることが多くみられます。

 

これは仕方ないことです。

 

なぜなら、患側と健側との関連性は、姿勢と動作によって強いつながりがあります。

 

これを観察・分析する手段と方法を理解していなければ絶対に導けないからです。

 

例えば、片方が扁平足でもう片方が凹足の場合は非常に多く認められます。

 

この場合は、患側が扁平足だとすると、歩行時では凹足側が患側である扁平足をさらに助長することになります。

 

下肢は二肢のみでそれぞれが荷重することで動きを身体に連動させています。

 

そのため、例え症状のない健側の足部であっても不安定性を有しており、かつ患側にまで影響を及ぼしているであろうという先入観で評価すると良いでしょう

 

次回はその際のパッドでのコントロールをご紹介いたします。

 


理学療法士 山口剛司

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