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リハビリ職種なら絶対に抑えておきたい!【各関節の構造4】

足部

2020.05.27

 

リスフラン関節 (足根中足関節)

 

リスフラン関節は足根中足関節とも呼ばれ、3つの楔状骨と立方骨、5つの中足骨により構成されます。

内側楔状骨と第1中足骨によって構成される第1足根中足関節には他の部位とは独立した関節包があります。

それぞれ背側、骨間、底側から延びる強固な靭帯によって固定されており、元々可動性が少ない関節ですが、中でも第1中足足根関節では比較的可動性が大きく、第2中足骨関節は、周囲を他の骨によって囲まれているため、足根中足関節の中で最も可動性が小さくなっています。図参照。

 

 

 

 

 

足根中足関節の安定性は、横アーチの保持に貢献しており、前足部の機能に重要な役割を担っています。

 

動作においては、歩行立脚後期での足底外側荷重から内側荷重への転換や、母趾球から母趾頭への安定性に関与し、スポーツ動作におけるカッティングや地面の蹴りだしに非常に重要な部位です。

 

前回のコラムで距骨下関節とショパール関節はセットで機能する事を記述しました。

http://urx.space/T2gB

 

リスフラン関節は後足部と中足部のバランサーとして作用する事が主な役割です。

例えば、足底が床面に固定された状態で、後足部が過回外すると、中足部のショパール関節は追随するように、回外方向へ作用します。このままでは前足部が床面から浮いてしまいますので足底部が地面との接触を維持するためにリスフラン関節は回内方向(主に第1中足骨背屈・内転・内旋)に作用します。逆に後足部が過回内位の場合は逆にリスフラン関節は回外方向に作用し、バランスを取っています。

 

このようにリスフラン関節は後足部のマルアライメントを代償する事で回旋ストレスを受け、後足部の機能不全から横アーチの低下や足指機能不全に陥るケースが多く前足部に不安定性がある状態での反復ストレスやカッティングがリスフラン靭帯損傷を引き起こす主な原因です。

 

 

 

リスフラン靭帯損傷が疑われるケースでは後足部からの異常が障害の原因になっていることが多いため、局所だけではなく、足部全体の治療マネジメントが必要であると考えています。

 

 

理学療法士 芋川雄樹

                      mysole協会は【あなたの挑戦と足元から全身の健康】を全力でサポートします!

 

 

 

 

参考文献
Donald A.Neumann(2005)筋骨格系のキネシオロジー
片寄正樹(2018)足部足関節理学療法マネジメント

 

 

 

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